ほとんどの抗生物質が効かない「NDM1」と呼ばれる遺伝子を持つ新種の菌が、獨協医大病院(栃木県)を受診した患者から見つかったとの連絡が厚生労働省などにあり、現在最終確認を行っていることが6日、分かった。確認されれば、国内で初の発見例となる。 厚労省によると、今月に入って、獨協医大から国立感染症研究所に対し、南アジアへの渡航歴がある患者から新種の菌が見つかったようだと相談があったという。 NDM1遺伝子を持つ菌は、インド、パキスタンが発生源とみられており、欧米メディアによると、バングラデシュ、英国、フランス、ドイツ、米国などで感染が確認されている。大腸菌などから見つかっており、細菌から細菌へと遺伝子を受け渡して広まる恐れがある。 世界保健機関(WHO)も警戒を強めており、厚労省は先月、都道府県などに対して、国内で発生した場合に備え、医療機関に情報を提供しておくよう注意喚起を行っていた。 【用