@バンクーバー バックナンバー 薄らぐ「日の丸」意識2010年2月24日17時1分 五輪憲章に「オリンピック競技大会は個人種目または団体種目での選手間の競争であり国家間の競争ではない」と規定されている。 しかし、過去の五輪を取材してきて、「日の丸」の重圧に押しつぶされて、最後に実力が発揮できなかった選手を多くみてきた。 今回の五輪は少し様子が違う。「国家」をあまり意識しない大会になっているのだ。 フィギュアスケートだけに限ってもそうだ。ペアの川口悠子は2009年1月にロシアの国籍を取得して、ロシア代表として出場、4位に入賞した。長野五輪でエレーナ・ベレズナヤの滑りにあこがれ、コーチのモスクビナに何度もファクスを送り、この道にたどり着いた。越えてきたものは「苦労」などという言葉では表しきれないだろう。「でも、私はコーチがアフリカ人ならアフリカまで行ってましたね」 ボーダー(国境)を越えること