経済連携協定(EPA)に基づき、インドネシアから看護師や介護福祉士の候補生が昨年8月に来日して1年以上が経過した。候補生たちが言葉の壁や文化の違いに戸惑いながら必死に学ぶ一方、受け入れ現場からは新たな問題点も浮かび上がる。千葉県内の病院の現状から、外国人看護師・介護福祉士候補生をめぐる課題を探った。(西川貴清)患者は笑顔 千葉県柏市若柴にある「柏たなか病院」。一般病床を150近くそろえるこの病院の障害者病棟で、インドネシア人の看護師候補生、スナルニさん(31)は慣れた手つきで高齢の患者を浴室から病室のベッドに移動させた。 「気持ちよかったですか」 スナルニさんは流暢(りゅうちょう)な日本語を操りながら、にこやかな表情で患者に何度も語りかける。 患者や上司からの評判は上々だ。「正しい日本語を使うので立派だ。こちらも時折、インドネシア語で話してみたりする」と入院中の男性患者(57)。候補生と患