「オバマ大統領は議会に対して、何と説明すればいいのか」 今月4日。米軍普天間飛行場の移設問題に関する日米閣僚級作業グループの会場となった外務省の一室に駐日米大使、ルースの怒声が響いた。外相の岡田克也らが、年内決着を先送りするという首相、鳩山由紀夫の「決断」を伝えたときだ。 だが、岡田は8日の記者会見で、その時の光景を真っ向から否定した。 「大使はしっかり自らの主張を言われたが、怒鳴り上げたわけではない。米国にもいろいろな意見がある。それをどれくらい真に受けるかだ」 ルースの怒りは、正面から受け止められなかった。 面目失った知日派 「10年間かけてまとめた合意が、白紙に戻ることを懸念している」 8日に都内で開かれたシンポジウムでは、知日派で知られる元米国務副長官、アーミテージが「懸念」を繰り返した。日米安保を支える米有力者たちが、何とか日本政府に同盟の重要性を理解させようと、メッセージを送