テレビの制作現場を底辺で支えるアシスタントディレクター(AD)の離職が相次いでいる。多くはテレビ局から番組制作の発注を受ける制作会社に所属し、限られた人数でありとあらゆる仕事をこなすが、その過酷さゆえに、早くから見切りをつけて辞めていく若者が後を絶たない。華やかなイメージが強いテレビ業界で今、何が起きているのか。(三宅陽子) ◇ ◆社員定着率は47% 「常に眠くて、(仕事をしたいのに)やれない自分にイライラした」 こう話す女性AD(25)は、1年半で情報番組の制作現場を離れた。勤務時間は朝8時から夜中の1時までで、24時間勤務も週1、2回あった。徹夜で働いた後も家には帰れず、昼まで仮眠を取った後に仕事を再開。仮眠時間は4、5時間程度だったという。 製作会社127社で組織する全日本テレビ番組製作社連盟(ATP)が昨年4月、非加盟社を含む退職AD9人に実施し