埼玉県の公立中学校で昨年度、校長会などによる公的テストを実施した学校が9割に上ったことが、県教委のまとめで分かった。テストは市単位や複数の自治体にまたがり行われ、偏差値や志望校ごとの順位を出す地域もある。90年代の業者テスト追放に合わせて学校現場から消えたはずの偏差値だが、進学指導を学習塾に頼る傾向が強まったことから「復活」した。【鷲頭彰子】 県教委によると09年度は423校のうち391校で公的テストが実施された。3年生約6万人が受けたとみられる。テストを作るのは中学の教師が中心だが、業者が問題作成、採点、データ作成をする地域もある。 さいたま市では校長会が主催し、約1万人が9月と11月の2回受け、得点や順位、志望校別の得点分布図などが示された。生徒に渡す資料に偏差値は表示されないが、教師は偏差値を把握し、生徒から聞かれれば答えることもあるという。 県教委は92年秋「偏差値にとらわれない進