かかとを踏みつけ、きちんと靴を履かない子供が目立つ。見た目にだらしないだけでなく、いい加減な履き方は健康面にも影響がある。学校現場には、かかとを踏まない「対抗策」を凝らした靴も登場。そもそも子供はなぜ、かかとを踏むのか。専門家からは意外な指摘も挙がる。(津川綾子) “戦い”に終止符 「マジックテープをはがすのが面倒なのか、いつも運動靴のかかとを踏んで、脱いでも後ろがぺったんこなんです」。東京都品川区の母親(32)は、ため息まじりに息子(5)の靴の履き方を説明する。 親の間には子供の靴の悩みが根強く、「『大切に履きなさい』と注意するのに、かかとを踏むくせが治らない」(小3男児の母親)など、まるでスリッパと化した子供の靴の惨状を嘆く声は目立つ。 そんな子供の「かかと踏み」に対抗しようと、最近はかかとの外側が硬く補強された上履きが定着。それでもかかと踏みが修まらないため、更なる「対抗策」を施した