4月から障害者への配慮を大学に義務づける法律が施行される。受験時の配慮は進んでいるが、入学後の対応は遅れがちだ。特に8年前の20倍以上に急増した発達障害の大学生についての体制づくりが課題になっている。 「相談場所を増やして」 大学生・院生、8年前の20倍 都内の男子大学生は、愕然(がくぜん)とした。2時間前、友人と分担してゼミの課題を始めたが、担当分が何も進んでいない。インターネットで有名人のブログを読んでいた。 広汎(こうはん)性発達障害があり、「優先順位をつけることや空気を読むのが苦手。グループワークで迷走しないかいつも気がかり」と話す。 発達障害は、広汎性発達障害、注意欠陥・多動性障害、学習障害などの総称で、知的障害を伴うこともある。大学では、 ・教室移動や履修登録ができない ・ノートがとれない ・提出物を忘れる ・友人ができない ・物事の処理が遅い などの形で表れ、それを苦に通わな