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狭心症とは、心臓の冠動脈[かんどうみゃく]が詰まって狭くなり、十分な酸素や栄養分が届かなくなる病気です。 冠動脈(冠状動脈とも呼ばれます)は、心臓を動かす筋肉である心筋に酸素と栄養分を送る血管で、大動脈から分岐し、心筋を外側から覆うようにして走っています(※図1)。右冠状動脈と左冠状動脈がありますが、後者はさらに左前下行枝[ひだりぜんかこうし]と左回旋枝[ひだりかいせんし]に分かれます。 この3本の冠動脈のうち、1本が詰まった状態を1枝病変、2本を2枝病変、3本すべてが詰まった状態を3枝病変と呼びます。言うまでもなく、詰まった箇所が多いほど重篤です。 狭心症と心筋梗塞の違い 狭心症によく似た病気に心筋梗塞がありますが、狭心症は冠動脈が狭まった(いくらかは血流がある)状態であるのに対し、心筋梗塞は冠動脈が塞がってしまった(血流がなくなってしまった)状態です。 血管が塞がってしまうと、酸素と栄
病気やけがの治療の際に、輸血がおこなわれることがあります。そのための血液は、もとは「献血」によってみなさんが提供した血液です。阪南大学にもときどき献血バスが来ていますし、街中には献血ルームもありますので、献血をしたことがある人も少なくないのではないでしょうか。 さて、献血というと、日本では「無償」でおこなわれています。つまり、私たちは献血をしてもお金をもらうことはできません。これを知らない人はほとんどいないと思います。では、なぜ献血は無償なのでしょうか。(献血をすると飲み物がもらえたり、回数によって記念品がもらえる場合もありますが、現金がもらえるわけではありません。) 献血バスの近くで「〇〇型の血液が不足しています」という看板が掲げられていることや、ニュースで「献血者の減少」「血液の不足」が話題になっていることを目にしたことがある人もいるでしょう。そうであるならば、献血者に対してある程度の
医師の連携先として最も多い診療科 上位20科目 連携する他科で最も多い診療科について医師に調査を実施したところ、回答の多かった上位20科目は下表のようになりました。 最も多かったのが一般内科で、次いで、循環器内科、消化器内科の内科系科目が続きます。外科系では整形外科が最も多く、次いで消化器外科が多い状況となっています。 各科の医師が最も連携することの多い診療科 麻酔科であれば外科系と連携することが多いなど、医師自身の診療科によって連携先の診療科も異なると考えられます。 そのため、医師自身の主たる診療科別に、連携することが最も多い診療科を集計した結果が下表となります(細かいためクリックで拡大してご確認ください)。 消化器外科、呼吸器外科はそれぞれ対応する内科との連携が多い、眼科では内分泌・糖尿病・代謝内科との連携が多い、精神科では一般内科との連携が多いなど、診療科別に傾向が分かれていることが
2020年初めに発生したCOVID-19(新型コロナ感染症)は全世界を席巻し、いまだに決定的な治療法が見つからないまま流行を繰り返しています。沖縄県立中部病院は沖縄県の感染対策の基幹の一つとして患者さんの受け入れを行い、また感染対策に関する情報をさまざまな形で発信してきました。 この半年のウイルスとの戦いについて、中部病院の臨床研修の修了生であり全国の感染症診療の相談役として活動している青木眞医師と、国や沖縄県の感染対策に詳しい当院感染症内科の高山義浩医師のオンライン対談を実施しました。 本稿は広報誌用に編集する前のロングバージョンです。 なお本対談は2020年9月16日に行われました。 本稿の内容は発言者各個人の見解によるもので、所属する組織を代表するものではありません。 青木 普通、風邪とかインフルエンザって割と臨床像が均一なんです。インフルエンザだったら急に発熱して体中の筋肉が痛くて
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Search, watch, and cook every single Tasty recipe and video ever - all in one place! News, Politics, Culture, Life, Entertainment, and more. Stories that matter to you. 「コロナ禍で犠牲になっているのは経済格差の弱者」救急医療の現場に立つ医師が、いま伝えたいこと新型コロナの第8波はピークをうちましたが、救急ではまだ逼迫した状態が続いています。 救急車要請が新型コロナ流行前の2倍近くになり、受け入れ率が60%まで落ちる中、溢れる患者を外来に宿泊させ踏ん張っている千葉県の救急医療の医師に現状を聞きました。
●病気と療養の概要 ●情報•判断•処理の能力とコスト ●癌の費用と「がん保険」 ●髪の毛や酒の「真の損得勘定」 ●時間の最適化としての人生 病気と療養の概要 筆者は昨年、癌に罹った。食道癌である。本稿執筆の時点で(2023年1月下旬)、手術からの回復過程にあるが、再発防止目的の薬剤を投与するために一月に1、2度通院している。癌は全てが投資やお金と関係する訳ではないが、本人にとって不確実性下の意思決定問題である点が投資と似ている。 今回は、自分で癌に罹り、治療に臨んでみて、何を感じ且つ考えたかについて率直に書いてみよう。今後に公開する動画で、筆者の風貌が少し変わっている(数キロ痩せて、髪の毛が減っている)理由の説明にもなるだろう。 尚、投資の文章では末尾などに「投資判断はご自身で行って下さい」としばしば注記されているが、本稿の性質もそれに似ている。筆者の治療方針の選択や意思決定は一例であって
感度、特異度 語の説明 医学系研究では、主に検査の能力(検査がどれくらい正しいか)を示す値として組み合わせて使われる。 病気があるかどうかを調べる検査では、「感度」は、病気の人を検出する力を示し、「特異度」は、病気でない人を検出する力を示す。両方の値が高いほど良い検査方法である。しかし、両方が100%の検査は存在しないため、検査の結果はいつも正しいわけではない。 一般の人の理解・認識 「特異度」の認知率は22.0%だった。そのうち、誤答率は68.9%で、多くの人がまれな病気を見つけるための検査を特異度が高い検査だと考えていた。語感から、遺伝子に関連する用語であることを連想する人もいた。なお、専門家でも「特異度」を正しく理解している人は半数程度にとどまっていた。 ポイント 多くの人が、検査の結果が必ずしも正しくないこと自体を知らない可能性がある。生活感覚を基に「感度」はおおよその見当はつけら
腕にセンサー付きの針をぶっさしてスマホで体内の血糖値をモニタリングできるデバイスを使って、食事と血糖値の関係を調査してみました。 目的は、ダイエットと健康のために食事と血糖値の関係を正しく知り、血糖値をコントロールできるようになること。 特に血糖値が急激に上がる「血糖値スパイク」というのを恐れてます。血糖値スパイクはその名の通り血糖値が急激に上がり血管にダメージを与えるもの(らしい)。血管を大切にしたいのでどうしたら血糖値スパイクを避けられるのか知りたい! フリースタイルリブレとは 極細の針がついたセンサーを腕につけっぱなしにして2週間常時体内の血糖値を計測できるというもの。2週間たったら新しいものに取り換えが必要。(電池交換式等ではなく、2週間の使い捨てです。) 腕に針をさすと言っても、刺す瞬間ちょっと痛いくらいで日常生活は何ら支障ありません。針もめっちゃ細くて下の写真のようにアプリケー
医局は大学病院に所属する医師の職位・学位・研究・臨床・人事の全てを掌握する世界に類を見ない日本固有の制度である。 医局の歴史を遡ると、元々は明治時代にドイツ式医学を輸入した際に講座制を敷いたことに端を発し、戦前に学位規則の改正により教授に博士号授与権が与えられ、昭和後期には医師の人事権さえも掌握したという数奇な歴史を辿っている。 日本の医療制度とともに発展した医局は、現在においても所属する医師の勤務先を教授の一任で決められる人事権を持ち、医師の専門的訓練・研究の場を牛耳っている。 医学部講座制誕生の明治から150年。2022年となった今も医師は医局を避けて通れない。国民も税金で負担し医療を享受しながらも、医療の根幹である医局制度が医療という構造の中で発展した経緯と担う役割を知らなすぎる。 医局の過去・現在を元に医局が向かう先を理解することは今を生きる医師、これからの未来を考える国民の双方に
(写真:nist6dh/クリエイティブ・コモンズ表示 2.0 一般) 業績に基づく支払い方式=ペイ・フォー・パフォーマンス(P4P; pay-for-performance)とは、ガイドラインに則った医療行為を行ったり、患者の健康アウトカム(生存率など)を改善させた医療機関(もしくは医師個人)に対して経済的なインセンティブを与える支払い方式のことです。P4Pは多くの先進国でここ10年くらいで急速に広まってきている支払い方式であり、最近では途上国でも取り入れられようとしています。こんなに「人気者」のP4Pなのですが、実は大多数のエビデンスは患者のアウトカムを改善させないということを示唆していています。一見すると効果がありそうなP4Pですが、何が問題なのでしょうか? P4Pはロジックとしては極めてシンプルです。消費者(患者や保険者)や国民が期待しているような結果を出すことができたらボーナス(も
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