AI(人工知能)の適用領域が広がっている。先日東京ビッグサイトで開催された「日経 xTECH EXPO 2019」での多くの講演や展示を目にし、改めてそう感じている。 例えば建設分野では「AIを建築設計に生かせ!『意匠』『構造』それぞれの最前線」と題したパネルディスカッションで、空間設計や構造設計へのAIの活用について意見が交わされた。登壇した竹中工務店の九嶋壮一郎設計本部構造設計システムグループ副部長によると、同社は構造設計にAIを活用することで「試行錯誤のスピードと精度を飛躍的に向上させた」という。 展示ブースに目を向けても、AIの適用領域の広さを実感した。製造現場でのヒヤリハットの予知、帳票の入力作業、ニュースを基にした企業の業績変動の予測、コールセンターの応対、粗大ごみの画像認識など、適用業務は実に幅広かった。教育分野では、生徒の学習能力をAIを使って診断するサービスが紹介されてい