私(佐藤)の普段の移動手段は電車と徒歩である。編集部と自宅を行き来する手段は、電車と徒歩。それ以外、取材先に行くのもほぼ電車である。 2024年3月から「ぶらり循環バスの旅」という企画をスタートするまで、バスに乗る機会は年に何回もなかった。正直に言うと、それまでバスが好きではなかったのである。 ところが、バスに乗るようになってから、街の見方がスッカリ変わってしまった。街を織りなすさまざまな要素に気づくようになって、強いて言えば「解像度」が上がったのである。見えていなかった街の景色が見えてきているのだ。 ・バスは酔うもの 「バスが好きではなかった」、その理由は幼少期の体験の影響ではないかと思っている。私が生まれ育ったのは、島根県の郡部の小さな町だった。県庁所在地の松江市の中心部から車で約1時間弱。大抵のことはその町でこと足りていたのだが、時々市街地に出かける必要があった。 父が休みの日なら車
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