新聞で製造業の国内回帰はよく報じられていると思うのだが、今のところは円安でも輸出数量と投資が伸びていない。どれぐらい伸びていないか、民間企業設備投資の季節調整済実質値、実質実行為替レート指数、実質輸出金額(≒輸出数量)を確認してみた。 急激に進んだ円安は、2007年の水準を上回っている。名目為替レートを見ると大した事は無さそうなのだが、内外のインフレ率の差が大きい。2007年を上回る輸出が期待されるが、そこまでは輸出数量は伸びていない。むしろリーマンショック後の円高の時期と同じ程度に留まっている。投資も輸出数量に見合ったものに留まる。 金利平価説を取るとゼロ金利状態の日本の金融政策が為替レートに与える影響は限定的と言うことになる*1から、円安をアベノミクスの成果としていいのか迷うし、主要貿易相手国/地域である中国とEUの景気が良くないので輸出数量を理由に円安に効果が無いとは言えないが、今の