武満徹:《弦楽のためのレクイエム》 武満徹:《アステリズム――ピアノとオーケストラのための》 武満徹:《系図――若い人たちのための音楽詩》 ルチアーノ・ベリオ:《シンフォニア――8つの声とオーケストラのための》 素晴らしい演奏会。このプログラムを組んだ人は、天才的な構成力と想像力をもっているにちがいない。<日本管弦楽の名曲とその源流>のテーマで、武満×ベリオという組み合わせはややねらいが外れていたかもしれないが、前半で武満徹の軌跡を辿りつつ、《系図》と《シンフォニア》という二つの「声のための」作品で繋げられた。もっとテーマに寄り添うなら、ベリオよりもメシアンのほうが相応しかっただろう(《アステリズム》には、はっきりとメシアンの足跡のようなものを聴くことができることだし)。 集中的に武満の音楽を聴いていて改めて気がついたのは、彼の音楽における「協和」というキーワードだった。「ストラヴィンスキ