怖い話と歌舞伎に関するonboumaruのブックマーク (4)

  • 忍夜恋曲者 将門 | 砂村隠亡丸の余苦在話-よくあるはなし-

    こんな話がございます。 我々関東者にとって英雄と申しますト。 一も二もなく、平将門公でございますナ。 何故かト問うのは野暮というものでございます。 訳あって崇め奉るわけではない。 訳もなく崇めたくなるのが、真の英雄で。 将門公は、一族内での争いに端を発しまして。 やがて京の朝廷から東国を自立せしめんと標榜し。 一時は「新皇」を称するに至りましたが。 最期は藤原秀郷らに討伐されまして。 波乱に満ちた生涯を閉じられました。 その際、京の都大路にて首を斬られましたが。 三日目の晩に、首が故郷関東を目指して飛んでいき。 今の大手門外の地に落ちたト申します。 その首塚に「蛙」の置物が数多奉納されている。 これは、旅人が国へ無事「帰る」という願いを込めたものだそうでして。 もっとも将門公自身は、無事には帰っておりませんが。 さて、将門公が討ち取られましたその後も。 新皇の勢力は、捲土重来を期して、各地

    忍夜恋曲者 将門 | 砂村隠亡丸の余苦在話-よくあるはなし-
    onboumaru
    onboumaru 2016/10/26
    歌舞伎舞踊「忍夜恋曲者」より
  • 文弥殺し 宇都谷峠 | 砂村隠亡丸の余苦在話-よくあるはなし-

    こんな話がございます。 江戸の柴井町に、居酒屋を営む伊丹屋十兵衛と申す者がございました。 この十兵衛はもと、武士でございます。 大名佐々木家の重臣、尾花六郎左衛門の家来でございましたが。 主人、尾花の急逝以来、町方で商人として身を立てておりました。 主人の尾花六郎左衛門の死は、切腹によるものでございました。 家中で敵対していた奸臣、筑田喜蔵(つくだきぞう)の罠にかかったのでございます。 佐々木家には「花形の茶入れ」ト申す家宝がございましたが。 尾花はこれを管理する立場にございました。 筑田はそこに目をつけ、己の家来の小兵衛と申す者と共謀いたしまして。 家宝を盗み出し、密かに質に入れたのでございます。 尾花は、家宝紛失の責任を負わされ、詰め腹を切らされたのでございました。 仕えた尾花が、このように突然世を去りましたので。 十兵衛は町人となって、居酒屋を切り盛りしておりましたが。 ある時、ふと

    文弥殺し 宇都谷峠 | 砂村隠亡丸の余苦在話-よくあるはなし-
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    onboumaru 2016/07/06
    河竹黙阿弥作の歌舞伎「蔦紅葉宇都谷峠」より
  • 小幡小平次 | 砂村隠亡丸の余苦在話-よくあるはなし-

    こんな話がございます。 元禄十七年、初代市川團十郎は、舞台上で亡くなりました。 市村座での興行中に、杉山半六ト申す役者に刺されたものでございます。 二代目を継ぎましたのは、初代の実子、九蔵でございました。 さて、この時代に、名を小幡小平次(こはだ こへいじ)ト申す役者がおりまして。 小幡(こばた)と書いて、どうして「こはだ」と読むのかト申しますト。 ひとつには故郷である小幡村にちなんだということもございますが。 師匠の名が「鰻太郎兵衛(うなぎ たろうびょうえ)」と申しまして。 これは森田座の創始者ともなる当時の名優でございます。 対して、弟子の小平次は芝居が非常に下手でございまして。 うまい鰻に対して、まずい小鰭(こはだ)ということで、こう呼ばれたそうでございます。 この小幡小平次でございますが、ある女と深い仲になり、にいたしました。 それが、あろうことか、初代團十郎を刺して処刑された半

    小幡小平次 | 砂村隠亡丸の余苦在話-よくあるはなし-
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    onboumaru 2016/07/04
    山東京伝「復讐奇談安積沼」より
  • 道成寺 安珍と清姫 | 砂村隠亡丸の余苦在話-よくあるはなし-

    こんな話がございます。 紀州の道成寺(どうじょうじ)は古いお寺でございます。 大宝元年の創建ト申しますから、奈良の都より歴史は古い。 この由緒ある道成寺に、かつて曰くつきの鐘がございまして。 二度に渡る消失により、残念ながら今は残っておりません。 二度目の消失は、信長の焼き討ちによるものでございますが。 一度目は何が原因かと申しますト。 それが、これからお話する安珍清姫の物語でございます。 醍醐天皇の御代、遠く奥州より毎年、熊野権現に詣でる山伏がおりました。 名を安珍(あんちん)と申し、若くまた優れた美貌の持ち主として知られておりました。 道成寺はその熊野への途次にございまして。 寺の近くに、真砂の庄司ト申す者が住んでおりました。 庄司には可愛らしい娘が一人おります。 それが、名を清姫(きよひめ)と申す幼な子で。 安珍はこの庄司の家を、毎年、宿にしておりました。 ですから、清姫のことは小さ

    道成寺 安珍と清姫 | 砂村隠亡丸の余苦在話-よくあるはなし-
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    onboumaru 2016/06/24
    謡曲「道成寺」より
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