2017年2月13日のブックマーク (1件)

  • 言うなの地蔵 | 砂村隠亡丸の余苦在話-よくあるはなし-

    こんな話がございます。 とかく世間で疎んじられますのは。 口の軽い男に、尻の軽い女だナドと申しますが。 人様の事ならいざ知らず。 己のことなら喋ってもよかろうト。 そうお考えになるのも分からぬではないが。 やはり、あながち得策トハ申せません。 ここに三太ト申すヤクザ者がございまして。 腕っ節の強い大男でございましたが。 この者はほんの若い時分から。 非常な見栄っ張りでございまして。 都で一旗上げるのだト。 大見得切って村を出ていきましたが。 都の方ではそんな若者ナド。 佃煮にしてなお余るほどにおりますから。 やがて野心も行き詰まる。 どころか、暮らしも立ち行かなくなりまして。 無い袖は振れず。 背に腹もまた代えられません。 三太は一旦故郷へ帰りまして。 身を立て直して都へ戻ろうト考えた。 ところが、国へまだ行き着きもしないうちに。 三太はとうとう一文無しになってしまいまして。 もう三日もも

    言うなの地蔵 | 砂村隠亡丸の余苦在話-よくあるはなし-
    onboumaru
    onboumaru 2017/02/13
    福井の民話より