みずほ銀行の3度目のシステムトラブルが話題となった。システムトラブルには様々な事情や背景があり、それを深く知らない外部の人間が、表面上知り得たことだけでとやかく言うのは基本的には避けたいと思う。 しかし私の目から見ると、今回のトラブルを巡っていろいろと語られているにもかかわらず、論じられていない重要なポイントがあると思う。システムトラブルは他人事ではなく、その教訓を社会全体で生かすべきだと考えるので、あえて自戒を込めて論じてみたい。 2021年2月28日に起きた障害では、ATMがカードと通帳を取り込んだまま止まってしまった。日曜日だったので行員はおらず、数時間その場で待たされた顧客もいたため大きな問題となった。4回連続した一連のトラブルの中で、最も社会にインパクトを与えたものだろう。 このニュースに触れた際、ATMが何らかの機械故障を起こしたのではないかと思った人は多いだろう。しかし、日経