米国債利回りが2日に急上昇した。インフレとの闘いはまだ終了に近づいていないとの地区連銀総裁の一連の発言を受けて、来年の利下げ観測が後退した。 米国債利回りはあらゆる年限で急伸。10年債利回りは一時18ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の2.75%。3年債利回りは24bp余り上昇した。ペロシ下院議長の台湾訪問でも金融市場のリスクセンチメントがさらに損なわれなかったことも、債券売りにつながった。 利回り上昇に弾みを付けたのは、サンフランシスコ連銀のデーリー総裁の発言で、同総裁は約40年ぶりの高インフレとの闘いはほぼ完了の状況から「ほど遠い」とコメント。シカゴ連銀のエバンス総裁は物価圧力抑制のため来年も利上げを続ける必要性があるとの見解を示唆した。週末にはミネアポリス連銀のカシュカリ総裁が中銀目標の達成には「長い道のりがある」との認識を示した。 関連記事
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