普通、「中期」と言えば5年を指し、「長期」なら10年を意味する。ところが、2/12に公表された『中長期の経済財政に関する試算』は、8年後の2023年度で途切れている。形式主義のお役所が半端なことをするには、何かウラがあると疑わなくてはならない。実は、試算を2025年度まで2年分延長すると、基礎的財政収支の赤字をゼロにする目標を、自然体で達成できることがあからさまになってしまうのだ。どうも、このことを隠したかったようである。 ……… 政府試算を、トレンドに従い、2年分延長すると、下図の黄線のようになる。人間とは不思議なもので、こう描くと、2020年度にゼロを達成できないことより、2025年度に目標に到達していることの方へ、目が向いてしまう。ここから得られる認識は、「13%への消費増税が必要だ」であったものが、「自然体でも構わないんだ」へ180度変わることになる。 いずれ、税収の上ブレで、こう