日本の少子化は深刻な状況にある。その原因は何だろうか。日本では、結婚した人の大方は子供をもうけるので、結婚しない人の割合が増えたことが「直接」の原因である。では、なぜ結婚しないのか。代表的な調査である「第14回出生動向基本調査(独身者)」を見ると、結婚できない最多の理由は、「適当な相手にめぐり会わないから」である。ハードなエビデンスで言うなら、こういうことになる。 ここから導かれる少子化対策は、「出会いの機会を作りましょう」となるのだろうか。もし、少子化対策の定義を、直接の原因に対処するための政策とするなら、保育所の増設なども少子化対策にならないことになる。まあ、そこまで極端なことを言う人は少なかろう。ほとんどの人は、ここから更に踏み込んで、「適当な相手」の中身を考えることになる。 結論から言えば、この「適当な相手」とは、実もフタもないが、お金の稼げる人と考えられている。不況の世の中だから