1999年に山口県光市で起こった母子殺害事件。22日、この事件の差し戻し控訴審において、被告である当時18歳の少年に死刑判決が下された。一審、二審ともに判決は無期懲役。愛する妻と子供を殺された本村洋さんは、被告にこの国で最も重い刑罰を課すため、また被害者の権利向上のために9年にも渡る闘いを続けてきた。 この事件にはもう一つの"闘い"があったことをご存じだろうか。「ドラえもんが何とかしてくれると思った」など荒唐無稽なストーリーを語らせ、死刑廃止運動にこの裁判を利用しているとして被告と同等、もしくはそれ以上にバッシングを受けた21人もの弁護士による大弁護団。この弁護団に属しながら、記者会見の席上で遺族を思うあまり号泣したり、主選弁護人と対立するなどして一人の弁護士が弁護団を解任された。今枝仁というその弁護士が綴った『なぜ僕は「悪魔」と呼ばれた少年を助けようとしたのか』(扶桑社)が話題を集めてい