内容 日本語から見た日本人は、個としての自己意識が強く、だからこそ逆に、対人関係に敏感となる。日本人にとって、対人関係は建前として重視しなければならないが、その陰には、本音としての強い自己意識がある。言語学の方法を用いて、この逆説的二面性に日本人の表現構造の本質があることを示すとともに、英語などに比べ、日本語の強い自己志向的側面を浮き彫りにする。 日本図書館協会選定図書 『開拓社 言語・文化選書』の一覧を見る 目次はじめに 第1章 日本人は「集団主義的」か ─言語学からの批判的検討─ 1. はじめに 2. 社会・文化モデルと言語の関係 3. 集団モデルと自己の流動性 4. ウチに同化しない不変の絶対的自己 5. 絶対的自己の優位性 6. 普遍的概念としての自己とその二面性 7. 私的自己中心の日本語・公的自己中心の英語 7.1. 日英語における私的自己・公的自己 7.2. 絶対的自己と私的
ポパーの科学哲学 ― 誤解を種にして 『パリティ』1998年6月号,p. 4-8 小河原 誠 カール・ライモンド・ポパー( Karl Raimund Popper, 1902-1994)が今世紀を代表する偉大な哲学者の一人であることは間違いないが、その哲学はずいぶんと誤解されてきたし、また現在でも依然として誤解されているように思われる。 少しばかり古い話になるが、たとえば、彼の哲学が日本で紹介され始めたころ、彼は、一部の論者によって、言明の有意味性の基準として、検証可能性の基準に代えて反証可能性の規準を唱えた異端者として紹介されていた。彼は、異端的な説を唱えているものの、基本的には論理実証主義者の仲間であり、言明の有意味性を問題にした哲学者であったというわけである。 しかし、この種の誤解は今日ではほぼ消えたと言ってよいであろう。むしろ、今日では、話題性のあるところから拾えば、フラ
I’ve read a hundred books a year for the past couple years. Last time I mentioned this, a couple people asked how I could read so many books. Do I read unusually quickly? Do I spend an unusual amount of time reading? I did a simple calculation: The average person spends 1704 hours a year watching TV. If the average reading rate is 250 words per minute and the average book is 180,000 words, then th
進化のなぜを解明する 作者: ジェリー・A・コイン,塩原通緒出版社/メーカー: 日経BP社発売日: 2010/02/04メディア: 単行本購入: 8人 クリック: 96回この商品を含むブログ (6件) を見る ショウジョウバエの種分化の研究で有名な遺伝学者ジェリー・コインによる進化の証拠についての本である.原題は「Why Evolution is True」.*1 ドーキンスの「進化の存在証明」でも良書として紹介されていた本で,やはりダーウィン生誕200周年の昨年の出版.ドーキンスの本と同じく創造論者との論争を念頭においた上で進化があったことの証拠を示している本である.全体として進化生物学の主流の中庸的な見方が提示されており,わかりやすく丁寧な仕上がりになっている.また証拠について,予想と検証という手続きを重視しているのも特徴だ. まず序章では問題意識が書かれている.「進化」という明白な事
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