植物と帝国―抹殺された中絶薬とジェンダー 作者: ロンダシービンガー,Londa Schiebinger,小川眞里子,弓削尚子出版社/メーカー: 工作舎発売日: 2007/05/01メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 23回この商品を含むブログ (22件) を見る 2007年7月22日頃共同通信配信 十八世紀、カリブ地域の女たちは、オウコチョウという植物を使って、みずからの手で中絶をしていた。彼女たちは、欧州からの入植者の男たちによって、昼は奴隷労働を強要され、夜は性の奉仕を強要された。その結果として、望まぬ妊娠が起きるわけであるが、奴隷の母親から生まれた子どもは、やはり奴隷として育てられるのである。 彼女たちは、自分の子どもを「隷属の人生から救う」ために、お腹の中の胎児を中絶して、主人に反抗したのである。そのときに用いられたのが、民間でひそかに使われていたオウコチョウなどの中絶薬