矢野忠義氏は1968年に発覚したカネミ油症の認定患者。未認定患者の掘り起こしや救済の実現を求めて長年活動を続け、現在も油症医療恒久救済対策協議会の会長を務めている。 本書は2008年に他界した、認定患者の妻トヨコさんによる「カネミが地獄を連れてきた」(87年出版)の続編に当たる。トヨコさんの著書が絶版になっているため、第一部にその内容を転載。油症発覚から、原因企業のカネミ倉庫(北九州市)などに対する民事訴訟の和解(87年)、患者が受け取った仮払金の返還問題と解決、そして被害者救済法の成立(昨年8月)に至る半世紀におよぶ苦闘の貴重な記録となっている。 (書肆侃侃房・2100円) =2013/01/27付 西日本新聞朝刊=
原爆症認定訴訟が明らかにしたこと 被爆者とともに何を勝ち取ったか 著者:東京原爆症認定集団訴訟を記録する会 出版社:あけび書房 ジャンル:社会・時事・政治・行政 原爆症認定訴訟が明らかにしたこと [編]東京原爆症認定集団訴訟を記録する会 放射線は人体にどんな影響を及ぼすのか。福島第一原発の事故発生以来、この問題が社会の重大関心事となった。きわめて深刻に考える専門家がいる一方、楽観的にみる専門家もいて判断が難しい。 しかし、司法の場ではすでに一定の考え方が示されている。原爆の放射線による内部被曝(ひばく)や残留放射線の影響をほとんど否定してきた国側はこの10年間、各地の被爆者が起こした集団訴訟で相次いで敗れてきた。 本書はこのうち、東京で起こされた集団訴訟の原告の被爆者や弁護士、証言に立った医師、学者らの手記、座談会記録を集める。この間の経過をたどり、裁判にかけた被爆者らの思いにふれながら、
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