岸薫夫(きし・ただお)さん 岸薫夫さん(きし・ただお=元朝日新聞記者)が13日、間質性肺炎で死去、88歳。葬儀は15日とりおこなった。喪主は妻文子(ふみこ)さん。 1948(昭和23)年8月、埼玉県本庄町(現・本庄市)であった区検庁舎の落成式で、町の不正について書いた記事をめぐり、町議に殴られた。検察・警察は立件の動きを見せず、朝日新聞紙上で暴力追放キャンペーンを展開。住民有志は町政刷新運動を始めた。連合国軍総司令部(GHQ)や国会にも注目され、地元の警察署長や公安委員が総辞職した。 その後は通産官僚に転身。日本貿易振興機構や国際協力機構でも要職を務めた。