最新の統計によると、非永住外国人を含めたスイスの人口は893万5707人。予測を3年上回るハイペースで急増しており、今年中に900万人を突破する見通しだ。 要因は、移民の増加だ。スイスでは欧州連合(EU)との人の往来の自由などを背景に、昨年1月から6月にかけて移民が21%増加した。 次回総選挙の争点 10月に連邦議会総選挙を控えるスイスでは、人口増が争点の1つになっている。特に声高なのが第1党の国民党(SVP/UDC)で、移民の増加を「行き過ぎた流入」だとして痛烈に批判。この流れにブレーキをかけたい構えだ。 国民党のマルコ・キエザ党首は仏語圏のスイス公共放送(RTS)に対し「インフラやエネルギー供給が足りず、家賃も上昇している。管理や制御のない移民流入が原因だ」と語り、「スイスは国土が狭い。1千万人を抱える余裕はない。今の900万人ですらこの状態だ。1人当たりの所得低下が進んでいるが、それ