「資本の成功」こそが資本主義を終わらせてしまった――『テクノ封建制』を最初に読んだときの感想をお聞かせください。 大澤 じつは僕は、この本が英語で出版された時に読んでいます。非常に重要なことが書いてあると感じました。 この本のどこが重要なのか。最近は僕自身のものも含めて、「資本主義」という言葉がタイトルに付いた本が非常に多く出ていますよね。なぜかというと、資本主義に対する、ある種のアンビバレントな感情があるからだと思うんです。 一方では「資本主義は自滅するのではないか」、あるいは「終わらせるべきではないか」という感覚があり、他方では「でも資本主義以外に代わるものが見えない」とも感じている。つまり、終わるかもしれないという切迫感と、終わるはずがないという諦念が共存しているんですね。 しかも、その「終わる」には終末論的で破局的なイメージがまとわりついています。だから多くの人が悲劇的な未来を予想

