決勝が終了した直後に電話をすると、アシマ夫人が「セレモニーを見たいからあとでかけ直してください」という。結局、この日は話が出来ず、翌日に改めて電話をすることになった。 ところが次の日も、夕方に起きるとクロアチアの凱旋の様子をテレビで見たいとのこと。実際に話が聞けたのは、さらにその翌日だった。 そこでオシムが語ったのは、大会そのものの総括以上に、サッカーとワールドカップが世界に与える影響と可能性、さらに日本はどこに進むべきかといった、より大きく包括的なテーマに関してだった。 クロアチアで興味深い議論が。 ――元気ですか? 「ああ、悪くない。選手たちがザグレブに到着し、スプリトや他の小さな都市でも、クロアチアが国を挙げて彼らを歓迎した。そしてテレビでは様々な興味深い議論がなされた。そこには将来に向けてのプロジェクトも含まれていた。それは代表のために新しいスタジアムを作るというもので、スプリトに