先日、先輩が引っ越しをした。 長年近所に住んでいた先輩である。 昭和から時代が動いていない、大人5人が本気を出せば倒せるくらいのボロアパートから、そこそこ立派な家に引っ越す。 その引っ越しを手伝うために、休日の早朝から動き出した。 軽トラを借りて、ボロアパートへ。 一回目の荷物を積み込む。 大きな段ボールを何箱かを積み込んで出発する。 そこから20分ほど車を走らせて新居に持っていく。 とりあえず部屋に荷物を押し込んで一旦朝食を食べに行く。 早い時間に開いていて、近くにあったのが『なか卯』だった。 「遠慮なく好きなもん食べてええで」 先輩に言われたので遠慮なくいかせてもらう。 朝はこれくらいいっとかないと。 食べた後、ガッツリと引っ越し作業を続けていく。 何度もボロアパートから荷物を運び出す。 3往復くらいしてふと思う。 「このボロアパートに一体どれだけのモノを詰め込んでいたんだろう」 「僕