CSTOサミットに出席したプーチン大統領(5月16日) Sputnik/Anton Novoderezhkin/Pool via REUTERS <ウクライナでの苦戦により周辺地域におけるロシアの威信は大きく低下し、重しが外れた周辺地域で紛争の火種を一気に表面化させる結果を招いている> [ロンドン発]無謀なウクライナ侵攻でロシアの国力がみるみる衰える中、周辺の旧ソ連諸国に「力の空白」が生じ、不安定化している。ウラジーミル・プーチン露大統領が自らの正当性を主張するためウクライナの占領地域にこだわれば、それだけロシアは蟻地獄にハマる。旧ソ連崩壊と同時進行形で始まったユーゴスラビア紛争と同じ悪夢が繰り返されるのか。 「アゼルバイジャンは近い将来、欧州への天然ガス供給量を倍増することを計画しており、中央アジアの国々はわが国と協力し、カスピ海を越えて欧州に至る輸送・通信回廊の整備を加速させている。