(記者会見に先立ち、花束が贈呈された) ――シリーズ4連勝という形で、防衛を果たされました。4局を振り返って、感想をお願いします。 藤井「すべて対抗形の将棋で、判断が難しいところが多かったかなと感じています。これまでは2日制で対抗形の将棋はなかったので、今回の王将戦で考えてみるとこれまでと違った感覚を得られるところもあったかなと思っています」 ――今回の防衛でタイトルを20期連続獲得となり、大山十五世名人の19期連続を抜いて、史上最多記録となりました。 藤井「記録というのは意識はしていなかったんですけど、意識してもなかなか目指せるというものでもないので、光栄なことだと思っています。これまでのタイトル戦を振り返ると、苦しいシリーズも少なからずあったので、こういう結果はやっぱり幸運もあったかなと感じています」 ――藤井さんが初めてタイトルを取られたのが、2020年です。その当時に感じられていた