平和祈念式典で「長崎平和宣言」を読み上げる鈴木史朗長崎市長=長崎市の平和公園で2024年8月9日午前11時4分、猪飼健史撮影 米軍による長崎への原爆投下から79年。長崎市の平和公園で9日、平和祈念式典が開かれた。鈴木史朗市長が読み上げた「長崎平和宣言」は次の通り。 ◇ 原爆を作る人々よ! しばし手を休め 眼(め)をとじ給(たま)え 昭和二十年八月九日! あなた方が作った 原爆で 幾万の尊い生命が奪われ 家 財産が一瞬にして無に帰し 平和な家庭が破壊しつくされたのだ 残された者は 無から起(た)ち上がらねばならぬ 血みどろな生活への苦しい道と 明日をも知れぬ“原子病”の不安と そして肉親を失った無限の悲しみが いついつまでも尾をひいて行く これは23歳で被爆し、原爆症と闘いながらも原爆の悲惨さを訴えた長崎の詩人・福田須磨子さんが綴(つづ)った詩です。