ゴムと溶剤のSP値 ゴムの耐油性は、配合や加硫状態(架橋密度)にも関係しますが、基本的には、原材料のゴムに関係します。耐油性は、ゴムがその油に対しての膨潤や、収縮の度合いそしてゴム強度の低下などによって判断されます。また、ゴムが膨潤すると言うことは、ゴムの分子間に油が入り込む現象で、油がゴムと混ざりやすければ膨潤し、混ざり難ければ膨潤し難いという事になります。そこで極性の異なる物質は、お互いに混ざりにくいという事から、ゴムの極性を表すSP値(溶解度パラメーター)を用いて、膨潤性を推測します。ガソリンや潤滑油など鉱物油は、非極性油で、ブレーキオイルなどは、極性油です。代表的耐油性ゴムであるNBRは、極性があるので、鉱物油には、耐性を示しますが、ブレーキオイルなどには、膨潤します。このような場合は、極性の小さいSBRのようなゴムが使用されます。ただしSP値は、例外も多く、例えば、フッ素ゴムのよ