19世紀以来の謎、ホフマイスター効果の新しいメカニズムを提案 -界面の水構造に及ぼす対イオンの効果を実験的に解明- ポイント 独自に開発した最先端の分光計測法により界面の水構造を直接観察 陽イオンのホフマイスター系列は界面の水の水素結合強度の序列と一致 陽イオンと陰イオンではホフマイスター系列発現メカニズムが異なる 要旨 理化学研究所(理研、野依良治理事長)は、独自に開発した表面・界面に存在する分子を選択的に計測できる最先端の分光計測法を用いて、広い分野で重要とされているホフマイスター系列[1]の発現メカニズムについてモデル界面を用いて調べました。その結果、陽イオンのホフマイスター系列と陰イオンのホフマイスター系列の発現メカニズムが異なる可能性を示唆しました。これは、理研田原分子分光研究室の二本柳聡史研究員と山口祥一専任研究員、田原太平主任研究員らの研究グループによる成果です。 19世紀末