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ブックマーク / www.riken.jp (5)

  • 19世紀以来の謎、ホフマイスター効果の新しいメカニズムを提案 | 理化学研究所

    19世紀以来の謎、ホフマイスター効果の新しいメカニズムを提案 -界面の水構造に及ぼす対イオンの効果を実験的に解明- ポイント 独自に開発した最先端の分光計測法により界面の水構造を直接観察 陽イオンのホフマイスター系列は界面の水の水素結合強度の序列と一致 陽イオンと陰イオンではホフマイスター系列発現メカニズムが異なる 要旨 理化学研究所(理研、野依良治理事長)は、独自に開発した表面・界面に存在する分子を選択的に計測できる最先端の分光計測法を用いて、広い分野で重要とされているホフマイスター系列[1]の発現メカニズムについてモデル界面を用いて調べました。その結果、陽イオンのホフマイスター系列と陰イオンのホフマイスター系列の発現メカニズムが異なる可能性を示唆しました。これは、理研田原分子分光研究室の二柳聡史研究員と山口祥一専任研究員、田原太平主任研究員らの研究グループによる成果です。 19世紀末

  • 複雑な化学反応ネットワークを単純化する

    理化学研究所(理研)数理創造プログラムの広野雄士客員研究員、岡田崇上級研究員、宮﨑弘安上級研究員、日高義将客員研究員の研究チームは、「ホモロジー代数[1]」という数学の手法を用いて、複雑な化学反応ネットワークを単純化するための新たな縮約手法を開発しました。 研究成果により、複雑な化学反応ネットワークを、その重要な性質は保ちつつ、より小さなネットワークへと単純化し、効率的に解析することが可能になります。研究は物理学者、数学者、生物学者から成る研究チームによるもので、分野横断的なアプローチの有効性を示す例となっています。 生体内では数千種類の化学反応が連鎖してネットワークを形成していますが、このような複雑な化学反応系[2]の振る舞いを理解するのは容易ではありません。 今回研究チームが開発した縮約手法は、化学反応ネットワークから部分構造を選び、その部分構造を除去するとともに反応の適切な再結合

    複雑な化学反応ネットワークを単純化する
  • 生体膜カルシウムイオン輸送の分子機構を解明

    理化学研究所(理研)計算科学研究センター粒子系生物物理研究チームの杉田 有治チームリーダー(開拓研究部杉田理論分子科学研究室主任研究員)、小林千草技師、ジョン・ジェウン研究員(開拓研究部杉田理論分子科学研究室専任技師)らの共同研究チームは、細胞内のカルシウムイオン輸送をつかさどるカルシウムイオンポンプによって、カルシウムイオンが小胞体[1]へ放出される過程を計算機シミュ―レーションを用いて計算し、カルシウムイオン輸送の分子機構を明らかにしました。 研究で示した機構は、アデノシン三リン酸(ATP)[2]をエネルギー源として生体膜を介して輸送を行うタンパク質の多くに共通すると考えられます。生体内ではさまざまなイオンポンプが働いており、その機能不全が重篤な疾患の原因になります。イオン輸送の分子機構を詳細に理解することは創薬・医学の発展に貢献するものと期待できます。 今回、共同研究チームは、

    生体膜カルシウムイオン輸送の分子機構を解明
  • 水表面の光化学反応は水中の1万倍速く進む

    理化学研究所(理研)開拓研究部田原分子分光研究室の田原太平主任研究員(理研光量子工学研究センター超高速分子計測研究チーム チームリーダー)、日下良二基礎科学特別研究員(研究当時)、二柳聡史専任研究員(同専任研究員)は、典型的な光化学反応の一つであるフェノールの光化学反応を水表面で直接観測することに成功し、水表面ではこの反応が水中よりも1万倍以上も速く進行することを発見しました。 研究成果は、水表面の化学反応が水中と大きく違うことを初めて直接的に明示するもので、環境化学の理解や触媒利用に向けた界面光化学反応の機構解明など広い分野に大きく貢献すると期待できます。 今回、研究チームは、界面選択的な(界面領域の化学変化だけを観測できる)超高速分光法「紫外励起時間分解ヘテロダイン検出振動和周波発生分光法[1]」を用いて、水の表面で進む反応を100フェムト秒(10兆分の1秒)の時間分解能で追跡す

    水表面の光化学反応は水中の1万倍速く進む
    otori334
    otori334 2021/02/09
    “このような劇的な反応促進効果は、水表面に分子が半分だけ溶けた状態によって引き起こされたもので、フェノールに限らず多くの有機分子に起こり得る一般性の高い現象であると考えられます”
  • 磁気を用いて音波を一方通行に

    理化学研究所(理研)創発物性科学研究センター(CEMS)量子ナノ磁性研究チームの許明然研修生(東京大学大学院新領域創成科学研究科博士課程2年)、東京大学物性研究所の大谷義近教授(理研CEMS量子ナノ磁性研究チーム チームリーダー)、日原子力研究開発機構先端基礎研究センターの山慧任期付研究員(文部科学省卓越研究員、理研CEMS客員研究員)らの国際共同研究グループは、固体表面に沿って伝わる音波が磁石の薄膜を通過する際に、片側から入射する場合にのみ磁石に全く吸収されずに伝わることを発見しました。 研究成果は、表面音波を用いた情報処理や、絶縁体における熱の運び手である音波を制御することによる廃熱の有効利用などに向けた音響整流装置の開発に貢献すると期待できます。 今回、国際共同研究グループは、「レイリー波」と呼ばれる固体表面に沿って伝わる音波が、面上に貼り付けた磁石の薄膜を通過する際に、磁石の

    磁気を用いて音波を一方通行に
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