漢文って、なんか古臭くて難しそう……。そう思っている高校生の方は多いのではないでしょうか。しかし、漢文学者の齋藤先生は、「自分を遠くに連れて行ってくれる一つの道具」と言います。今回の高校生のための教養入門は、つぶつぶの漢字から見える世界の魅力を存分に聞いてきました。(聞き手・構成/山本菜々子) ―― 今日は、中国古典文学の研究をされている、齋藤希史先生にお話を伺います。なんと、2014年センター試験の現代文の問題は、齋藤先生の『漢文脈と近代日本』(日本放送出版協会)からの出題でしたね。先生は何がきっかけで中国文学に興味を持ったのでしょうか。 たまたま家にあった『新唐詩選』(岩波新書)を手にしたのがきっかけです。この本は、吉川幸次郎と三好達治の共著なのですが、当時、三好達治の詩が好きだったので、読んでみたんです。それまでは、漢文は得意なほうではあったのですが、教科書の内容はなんとなく古くさい
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