朝日新聞阪神支局襲撃事件(87年5月)の実行犯だとする島村征憲(まさのり)氏(65)の手記を週刊新潮が掲載した問題で、発行元の新潮社は19日、「事実無根の『犯行の指示役』にされた」と抗議していた元在日米国大使館職員の男性(54)と和解した。男性は朝日新聞の取材に「私が事件に関与していないという抗議を重く受け止め、納得のいく真摯(しんし)な姿勢で応じてくれたため和解した」と話した。和解内容は非公表だが、関係者によると新潮側が男性に金銭を支払うという。 週刊新潮が1月下旬から4回にわたって連載した記事によると、島村氏はこの男性から朝日新聞襲撃を指示され、阪神支局襲撃など一連の事件を実行したと証言した。「事件とは無関係だ」という男性の抗議に対して金銭での解決を図ったことで、新潮社は記事が誤報だったことを事実上認めたことになる。 朝日新聞が和解についての事実確認を求めたところ、週刊新潮編集部は