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ブックマーク / machizo3000.blogspot.com (12)

  • 長谷川町蔵の文章: キキ子、おめでとう。

    2011年5月26日木曜日 キキ子、おめでとう。 カンヌ国際映画祭にはあまり思い入れがない。カンヌが輝いていたのは60年代のことで、90年代以降は、狭いサークルで賞を回しあうだけの内輪の祭りに堕しているからだ。しかしそれでもテレンス・マリックの『The Tree Of Life』がパルム・ドールを穫ったことは喜ばしい。ノスタルジックな郊外生活が描かれる主人公の少年時代と、成長した彼が生命の進化に想いを馳せるパートの関連性がわけわからん!とのこと。もしかして史上最高のムー映画か? 期待が高まってきた! マリックは20年以上、映画を敢えて撮らずに「映画とは何か」を考え続けた結果、前作『ニューワールド』でネイチャー物とアイドルのイメージビデオの融合に辿りついてしまった男。もはや何が出て来ようと驚かない。 もうひとつ喜ばしいニュースは、ラース・フォン・トリアー『メランコリア』のキルスティン・ダン

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    ownernism 2011/05/26
    キキ子かわいいよキキ子
  • ホリプロ・エンジェルウォーズ

    1970年代に廃れたにもかかわらず、『シャッターアイランド』に続いて『エンジェルウォーズ』でも取り上げられるなど、ロボトミー手術が何故かトレンドだ。ロボトミー手術とは、暴力衝動を抑える目的で前頭葉の一部を切除する手術だが、「生きる気力自体を無くす」「ヘタすると自分が誰かも忘れてしまう」など、副作用があまりに大きいことから、日では現在禁止されている荒療治である。しかし私は、ある人気女優に、この手術が行われているのではないかとの疑惑をずっと持ち続けていた。 綾瀬はるかである。 トーク巧者が揃っているホリプロに10年以上在籍しながら、一向に上手くならないトーク術。そして心ここにあらずの瞳。もはや天然ボケの範疇を超えている。しかも先週放映された「ぴったんこカンカン」によると、彼女には小5以前の記憶がほとんど無いというではないか。少女時代の記憶を一切無くしてしまう・・・これはロボトミー手術の副作用

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    ownernism 2011/04/18
  • 長谷川町蔵の文章: 『グリーン・ホーネット』の楽しみ方

    2011年1月26日水曜日 『グリーン・ホーネット』の楽しみ方 今年の初シネコン映画は『グリーン・ホーネット』だった。非イケメンの主人公と相方の友情ばかりか延々と描かれるという展開は一般映画ファンを大いに戸惑わせているだろうし、ミシェル・ゴンドリー監督作として観た映画マニア(今どき、監督の名前で映画を観に行ったら、それは立派な”マニア”だ)も「普通すぎるよ」と文句をたれているはず。「『キック・アス』に比べて弱い」なんて意見もあるかも。 でも『グリーン・ホーネット』はそもそもそういう映画ではないのだ。作はあくまでも”セスとエヴァンの映画パート4”でしかないのだから。”セスとエヴァン”とは、作のプロデューサー兼脚家であるセス・ローゲン(主役兼務)と幼馴染エヴァン・ゴールドバーグのこと。彼らふたりがこれまで脚を書いてきた三映画作は全く同じテーマを描いているのだ。 というわけで

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    ownernism 2011/01/27
  • 長谷川町蔵の文章: お家をさがそう

    2011年1月23日日曜日 お家をさがそう 今年最初にスクリーンで観た映画は、サム・メンデス監督の『お家をさがそう』(3月公開予定)だった。 保険マンの夫と、イラストレイターで妊娠中のの貧乏カップルが、夫の両親の援助が期待できなくなったことが判明したのをきっかけに、コロラドからアリゾナ、ウィスコンシン、モントリオール、マイアミ、サウスカロライナと自分たちの居場所を求めて旅をする物語。 脚は、小説家で文芸誌『McSweeney's』の主宰者、『かいじゅうたちのいるところ』の脚家でもあるデイヴ・エガーズと、やはり小説家で文芸誌『The Believer』のエディターのヴェンデラ・ヴィーダという今をときめく文化系カップルによるもので、主人公たちの、全体的にテンション低めで、貧乏なことに焦ってなくて、基的に仲良しなキャラ造形はまさに2010年代のもの。セリフに『バーニング・マン』なんて

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    ownernism 2011/01/24
  • 長谷川町蔵の文章: 「女唄」推論

    2011年1月4日火曜日 「女唄」推論 NHKの「ソングス」の再放送をボンヤリ見ていたら、徳永英明が女性シンガーの曲ばかりカバーしていることに気がついた。しかしさほど違和感がないのは、男性歌手がゲイでもないのに女ごころを切々と歌う、我が国独自の「女唄」の伝統があるからだろう。その直接的なルーツは昭和のムード歌謡にある。 内山田洋とクールファイブ「長崎は今日も雨だった」(1969年)。 「そして、神戸」(1972年)、「東京砂漠」 (1976年)など、 彼らのヒット曲は基的にすべて「女唄」だ。 クールファイブと同じく九州のナイトクラブ出身の秋庭豊とアローナイツ「中の島ブルース」(1973年) これらの曲の主人公は、明らかに水商売の女性で、彼女たちの身の上話を会話体で起こしたようなものが多いのが特徴だ。マッチョイズムを追い求めた結果、”男にとって都合のいい女性になりきって歌う”という

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    ownernism 2011/01/05
  • 長谷川町蔵の文章: 音盤棚卸し スターラッパー編+おまけ

    2010年12月23日木曜日 音盤棚卸し スターラッパー編+おまけ Diddy Dirty Money「Last Train to Paris 」 先行シングル「Hello Good Morning」 のあまりのダサさに目の前が真っ暗になったディディの新ユニットのアルバムだけど、アルバム全体は決して悪くない。だがさほど上手くもない女子ヴォーカル二人(職業ライターと元ダニティ・ケイン)とディディのラップがメインというのはさすがにキツすぎる。服飾関係者としてヨーロッパの軽めなハウスに憧れるディディの気持ちは伝わってくるのだけど。 Diddy - Dirty Money - Coming Home ft. Skylar Grey Black Eyed Peas「The Beggining」 実は相当過激な音楽をやっているのに、リスナーには中庸な売れ線音楽をやっているようにしか聴こえないウ

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    ownernism 2010/12/27
  • 長谷川町蔵の文章: 音盤棚卸し ラッパー編

    2010年12月22日水曜日 音盤棚卸し ラッパー編 Soulja Boy 「Deandre Way 」 人プロデュース曲が1曲しかない代わりに良いトラックが揃っている。A&R的な才能があるな、この人は(ラッパーとしては・・・) Soulja Boy Tell'em - Blowing Me Kisses Flo-Rida 「Only One Flo Vol.1」 8曲入りってところが素晴らしい。長尺のアルバムを作れる=エラいみたいな考えはいい加減みんな捨てるべきだ。 Flo Rida - Club Can't Handle Me ft. David Guetta Currensy 「Pilot Talk II」 スキービーツによる相変わらずジャジーなビート上で、展開されるめくるめくマリファナによる脳内冒険談。それにしても元ノーリミットのラッパーがここまでお洒落な存在になる

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    ownernism 2010/12/27
  • 長谷川町蔵の文章: 音盤棚卸し R&B編

    2010年12月21日火曜日 音盤棚卸し R&B編 R.Kelly「Love Letter」 前作で「セフレにならないか?」と最新ビート上で歌っていたエロ魔人が、50~70年代へのオマージュ濃厚なサウンドに乗せて高らかに純愛を歌う。これまで時流に対応するために抑えていた歌唱力が全開、トンデモないことに!それでいてトレンドは押さえている。たぶん最高傑作。 R. Kelly - Love Letter Christmas [Remix] El Debarge 「Second Chance」 前のソロアルバムが出たのが16年前。その間、幾つか客演はあったものの最近聞こえてくる噂は「ヤク中になった」「DVで刑務所送り」といった悪いものばかり。しかし出所して作り上げた今作、これが大傑作なのだ。顔こそジョン・レグイザモみたいになってしまったものの、スウィートなナヨ声は衰えていないどころかますま

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    ownernism 2010/12/27
  • 長谷川町蔵の文章: 悪魔のようなネカマ

    2009年9月6日 悪魔のようなネカマ 2008年11月12日、中西部のウイスコンシン州。バスケとソフトボールの強豪校として知られるアイゼンハワー高校で事件が起きた。男子トイレに「BOMB 11/14/08(11月14日に爆破)」と書かれた落書きが見つかったのだ。同時に高校に脅迫状がeメールで送られて来た。すぐに警察が出動し、IPアドレスが割り出され、18歳の同校の生徒アンソニー・ステイシルが逮捕された。爆弾はどこにも見つからなかった。だが彼のPCの中には爆弾以上のものが収められていた。 さかのぼること数ヶ月前。アイゼンハワー高校に通う15歳の少年のフェイスブックにメールが届いた。「ハーイ、あたしカイラ。アイゼンハワー中等部の生徒よ。先輩のことはいつもホールで見ているの。でもアタシってシャイだから話しかけられなくて・・・」女子と付き合ったことがなかった少年は大いに喜んで返事を送った。「君の

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    ownernism 2009/09/09
  • 長谷川町蔵の文章: Don't stop believing

    2008年6月14日 Don't stop believing フィリピンの首都マニラ。アーネル・ピネダは41歳を迎えていた。13歳のときに母に死なれ、孤児となった彼は公園で寝泊まりしながら、スクラップやビンを集めてその日暮らしをしていた。やがて彼はそこで知り合った友人と歌い始め、ナイトクラブで演奏するように。トップ40のヒット曲をかたっぱしからカバーして歌いまくった。お気に入りはレッド・ツェッペリンやディープ・パープル、そしてジャーニー。一時期は香港でも演奏するなど仕事は順風満帆だったが、そこで覚えたドラッグによって喉を痛めて27歳で一旦引退状態に。だが歌をあきらめきれない彼は、マニラに戻ってロックバンド「ズー」を結成、地道に歌い続けていた。「俺はもう若くない。でも歌えるうちは歌い続けよう。」 一方、ロサンゼルス。ジャーニーのギタリスト、ニール・ショーンは追いつめられていた。懐メロツアー

  • 長谷川町蔵の文章: 基地帝国(苦笑)音楽界最前線

  • 長谷川町蔵の文章: Gone Baby Gone

    2008年6月9日 Gone Baby Gone 映画評論界、そこは世間と隔離された奇妙な価値観が支配する世界である。その価値観を推進する組織を、愛してやまない『アンダーカバー・ブラザー』に登場する悪の組織にちなんで”ザ・マン”と仮に呼ぼう。部をフランスに置くザ・マンの活動は多岐にわたる。その最たるものはザ・マンお気に入りの監督たちの作品評価を揺るがしかねない傑作を貶したり無視することである。 たとえばスパイク・リーの『25時』。”幼馴染三人の再会””犯罪””背後に横たわる911の喪失感”というテーマがことごとくクリント・イーストウッドの『ミスティック・リバー』と被っていたため、”ザ・マン”構成員がこの傑作を褒めることはまずない。御大の立場が無くなるからだ。先日勃発したリーVSイーストウッドのビーフもそれがきっかけだったんでは?と思ってしまう。 そしてここにまたザ・マンが目の仇にしそうな

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