(2012年9月4日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) 財政立て直しに向けたアイルランドの精力的な取り組みには、多くの投資家や政策立案者が感銘を受けている。 だが恐らく、米国の老舗資産運用会社フランクリン・テンプルトンのシニアファンドマネジャー、マイケル・ハッセンスタブ氏の右に出る人はいないだろう。 額面で60億ユーロ超の国債を購入 本紙(英フィナンシャル・タイムズ)がブルームバーグのデータを基に計算したところ、同社が運用するファンド――主にハッセンスタブ氏と、同氏とともに運用を担当するソナル・デサイ氏の管理するファンド――は今年6月末までに少なくとも額面で61億ユーロのアイルランド国債を購入している。 「財政規律の強化による緊縮財政を受け入れ、労働力や税制、製品市場における競争力の維持を通じて経済成長を果たしている点で、アイルランドは欧州の周縁国と一線を画している」。フランクリン・テンプ