(英エコノミスト誌 2015年7月18号) ギリシャと欧州との取り決めは、1つの惨事を回避し、次の惨事を早める。 トゥスク氏のちょっとしたジョークは、その時は無理もないように見えた。 何しろユーロ圏の指導者たちは、徹夜で協議した後、差し迫ったギリシャのユーロ圏離脱を回避する取り決めを打ち出したからだ。 現実はもっと厳しい。まともな取り決めなら、ギリシャを持続的成長に向かう軌道に乗せ、「グレグジット」の可能性を棚上げしたはずだ。 代わりに欧州は、緊縮と信じ難い想定というお決まりの処方箋を仕立て上げた。国際通貨基金(IMF)は、救済策の資金供給を分担することになっているが、そのIMFでさえ、合意内容が意味をなさないと考えている。 困窮するギリシャ経済 確かに、有益な考え方もある。820億~860億ユーロ(900億~940億ドル)と見積もられる救済パッケージに関する協議と引き換えに、債権団は構造
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