アメリカのシリコンバレーバンクとシグネチャーバンクが破綻したことについて、アメリカの金融政策に詳しい元三菱UFJ銀行のエコノミスト、鈴木敏之氏に聞きました。 Q.なぜ今回の破綻が起きたのか。 A.今回破綻したシリコンバレーバンクは、集まった預金をスタートアップ企業に多く貸し出していたが、十分な貸し出し先を確保できなくなったため、資金を債券で運用していた。 しかし、アメリカはこの1年ぐらい金利を上げてきたため、その結果、債券が値下がりしてしまった。 一方で銀行として支払いを迫られたときに、債券を売ることは直接の損失になるので、結局十分な資金の調達ができず、さらに預金の引き出しが始まったため破綻につながった。 Q.破綻をどう受け止めているか。 A.驚いている。 アメリカの銀行はリーマンショックなどがあり、非常に厳しい対応を取りながら規制を行ってきた。こうした中、あまりに非常識なことが起きている