大宮署は2日、現金の手渡し詐欺被害を未然に防いだとして、さいたま市内に住む専門学校教員の女性(37)に感謝状を贈呈した。 9月26日、女性が大宮駅構内の通路を歩いていると、話をしている若い男と高齢の男性が目に留まった。「孫とおじいちゃんかな」。通り過ぎようとした瞬間、携帯電話で「渡しちゃっていいんですか」などと話す高齢男性の声が耳に入ってきた。 「1回通り過ぎたけどやっぱり気になって。若い男の背後に立って話を聞いていた」。高齢の男性は動転した様子。若い男も大汗をかいていたという。 女性は詐欺を疑った。「間違っていてもいい」と迷わず鉄道警察隊に通報。男は詐欺未遂の疑いで逮捕された。 女性は以前介護の仕事をしており、現在は介護福祉士を養成する専門学校で教員を務めている。「介護は『気付くこと』が大事だと生徒たちに教えている」。女性の「気付き」が男性を救う結果となった。 高齢者と接する仕事をしてい