事業別(表2)では、EC事業は7月に楽天市場の店舗から顧客の取引情報が流出したことで注文回数が712万回と、直前四半期の719万回に比べてほぼ横ばいとなった。情報流出による注文回数の影響は10〜15万回程度と見ている。しかし、9月に入ってからは流通トレンドも回復しており、また新規出店数が2125店舗、店舗の純増加数が1424店舗と共に過去最高になったことなどから、トータルとしては引き続き伸張した。 クレジット・ペイメント事業では、楽天KCが新たに連結化されたほか、楽天クレジットが四半期ベースで黒字転換した。 証券事業は、証券市場の活況に加えて手数料引き下げも効き、新規口座の開設数が月間で2万口座を超えるなど、楽天証券が創業以来最高の業績を達成した。ただし、顧客の取引増加見込みを誤ったこともあって、8月以降たびたび売買システムに障害が出た。そのため、総額20億円かけてシステムを大幅に増強する