6月9日には、これまでまったく感染報告のなかった宮崎県都城市で3頭の牛に口蹄疫の疑いがあることが分かった。すぐさま遺伝子検査のための検体が東京の動物衛生研究所に送られ、翌10日には口蹄疫の感染が確認された。 現地の対応は迅速で、症状は口蹄疫以外に考えられないとの判断に基づき、検査の結果を待たずに農家が飼育していた208頭すべての牛を10日の未明に殺処分したという。 都城市は、すでに口蹄疫の感染が広がっていた川南町から約60キロ、えびの市からでも40キロほど離れている。 大規模な消毒態勢に加え、家畜の殺処分やワクチン接種などの感染防止策が取られていたにもかかわらず、これだけの距離を隔てた場所にまで口蹄疫ウイルスが飛び火したことで事態は一層深刻になった。さらに翌11日には、宮崎市と日向市でも豚が口蹄疫に感染していることが判明した。 これまでの対策では感染拡大を防げない 初動態勢は遅れたものの、