高齢化に伴う医療費の増加を抑える対策の一つとして、厚生労働省は個人の医療情報を病院が変わっても確認できる「医療等ID」の2020年度の本格運用を目指している。オランダでは、こうしたICT(情報通信技術)を活用した医療の効率化に先行して取り組み、その動きを加速させている。現状を取材した。 首都アムステルダムで家庭医をしているバート・メイマンさんの診療所。現代美術の絵画が飾られたくつろいだ雰囲気の診察室で、机に置かれたパソコンをみて、「今はこれを通して、病院での検査の結果や薬局での薬に関する情報を見ることができる」と話した。 オランダの医療制度は家庭医が中心だ。病気になるとまず、登録している地域の家庭医で診察を受ける。専門の治療が必要だと診断されると専門医を紹介され、病院で治療を受ける。 その際に活用されているのが、家庭医、病院、薬局などみんなが診療録(カルテ)や薬の処方箋(せん)などの情報を
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