2015年12月21日 田中 宇 12月15日、米国のケリー国務長官がモスクワを訪問し、シリア問題などについてプーチン大統領と会談した。米国はこれまで、アサド大統領が続投するかたちでシリア内戦が解決することに反対し、内戦終結よりもアサド辞任を重視する「政権転覆策」を進めてきたが、ケリーは米国がこの策を放棄すると表明し、シリア国民が選挙でアサドを再選するなら、アサド続投で内戦が解決してもかわないとモスクワで宣言した。ロシアは以前から、アサドに辞任を迫る米国の姿勢に反対しており、ケリーの訪露は、米国がシリア問題でロシアにすりより、ロシア主導でシリア内戦が解決していくことを促した。 (Assad can stay, for now: Kerry accepts Russian stance) (米国の政権転覆策の終わり) オバマ政権は全体としてロシア敵視の姿勢を続けているが、その中でケリーは以前