民族浄化の嵐が吹き荒れたコソボ戦争でアルバニア解放軍(KLA)の兵士が、セルビア兵捕虜の臓器を摘出し海外の闇市場で売りさばいた、との疑惑が浮上している。 国連の旧ユーゴ戦犯法廷で主任検事を務めたカルラ・デラ・ポンテ氏も重大な関心を寄せており、欧州委員会は真相解明に乗り出した。 ポンテ元主任検事は信頼できる筋からの情報として以下の事実を明らかにした――。 “臓器摘出手術”が行われたとされるのは、コソボ‐アルバニア国境の山中にある一軒の農家だった。白い石造りの壁に山吹色の屋根。この地域のあちこちで見かける典型的なアルバニア人ハウスだ。 コソボ戦争中(1994~99年)、KLA兵士がセルビア兵捕虜数百人をアルバニアに連行した。うち何人かの捕虜はこの農家に押し込まれ臓器をえぐられた。臓器はアルバニアの首都ティラナ近郊にある空港まで運ばれ国外に密輸された。 生きたままだったのか、殺された後だったのか