回復後も発症前の生活をなかなか取り戻せない…そんなケースが数多く報告されています。(C)Aleksandr Davydov-123RF 新型コロナウイルスの感染者数が全世界で1600万人を突破するなか、このウイルスに感染・発症し、回復した患者の後遺症に関する情報も少しずつ蓄積されてきました。日本国内では、7月に入って、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)を発症し、軽症で済んだ若い患者が、PCR検査が陰性となった後も体調不良に悩み、元の生活になかなか戻れないなど、この感染症の後遺症と考えられるケースが報道されています。 世界でも、新型コロナウイルス感染症の回復後の患者を苦しめるさまざまな症状について調べた論文が、次々と発表されています。それらをいくつか紹介していきましょう。 ●軽症患者の半数に、1カ月後も味覚や嗅覚の異常 まずは、回復後も続く味覚障害と嗅覚障害について調べたイタリアの