私がNHK社会部記者の時代、悪徳商法から身を守るための企画ニュースをいくつも制作しました。悪徳業者を直撃したり、手口を紹介したりしたのですが、取材先の消費者センターの人が言った言葉が忘れられません。 「悪徳商法に引っかかる人は、そもそもこういう番組なんか見ないのよねえ」 こんなことを思い出したのは、「ニューズウィーク」が銃規制を求める記事を掲載しているからです。 去年暮れに起きたアメリカ・コネティカット州ニュータウンの小学校での銃乱射事件。小学校1年生20人と校長や教員6人が犠牲になりました。あまりにむごい事件。さすがにこれだけの事件となれば、アメリカでも銃規制の動きが高まるだろうと思っていたら、なかなかそうはならないようです。 本誌日本版新年合併号は、銃をめぐる記事が3本も掲載されています。銃規制を進めるべきだという編集部の強い意向がうかがえます。 でも、アメリカ国内では、この考え方が主