夕暮れの神戸・東遊園地に浮かび上がる「1・17」。昨年を1万1千人上回る4万8千人が訪れた=17日午後5時37分、神戸市中央区加納町6(撮影・中西大二) 6434人が亡くなり、3人が行方不明となった阪神・淡路大震災は17日で発生から丸24年がたった。追悼行事や震災の記憶と教訓を継承する催しが各地で開かれ、被災地は祈りに包まれた。災害関連死や孤独死、地域コミュニティーや商業の衰退。震災が突きつけた社会の課題は克服されるどころか、深まっている。20年の契約期限がピークを迎えた「借り上げ復興住宅」の転居問題では「復興とは何か」が今なお問われる現実が露呈した。 来年、震災は発生から25年、四半世紀となる。兵庫県内の高齢化率は震災当時の約2倍となる28・0%。復興住宅に限れば、さらに倍増する。南海トラフ巨大地震など大災害のリスクに向き合い、命を救う避難や地域の衰退を防ぐ「事前復興計画」を実践的に練り