街で見掛ける外国人の数は増えた。観光立国というスローガンはそれなりに実を結んでいるように思える。これでいいのか。コラムニストのオバタカズユキ氏がそこはかとない「違和感」について考えた。 * * * 次の時代の日本の有力産業として観光業があげられている。実際、訪日観光客数は2012年から増加が続いていて、2015年にはインバウンド(海外から国内へ)がアウトバウンド(国内から海外へ)を逆転。最新統計の2018年には、3100万人超の外国人観光客が訪れている。 これからもまだまだ進むであろう、観光地化する日本。自分の国に世界中から人が集まってくることは、それだけ文化なり社会なりにいい意味で興味を持たれているからで、喜ばしい話である。だが、その一方で喜んでばかりいられない側面もあるのでは、と思っている。 筆者の地元である「谷根千(谷中・根津・千駄木)」と呼ばれる東京のエリアも観光化が進み、町歩きを
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