ニコ生中継のディベートで経済評論家の池田信夫氏が、マネータリーベース増加論者の高橋洋一氏に惨敗したようだ(橋下さんがまさかのリフレ覚醒→池田氏とバトル - Togetter)。 通貨供給量をとにかく増やせばいいと言う単純主張をディベートで打ち破るのは難しいが、過去の統計データは高橋氏を支持していない以上、池田氏の理論的な説明が明快でなかった可能性が高い。 例のノーベル賞経済学者のクルッグマンのIt's ba+k!論文を使って、再戦のために手助けをしたいと思う。池田氏は読まないだろうけど。 1. 流動性の罠を描画する It's ba+k!論文では当時存在した色々なディスカッションがされているのだが、ポイントは将来の通貨供給量が固定されている限り、現在の通貨供給量を幾ら増やしても無駄と言う所だ。 まずは二期間の効用関数U(c1,c2)を定義しよう。効用は人生の満足度のようなものだ。論文では無限